間仕切りや目隠しに最適アコーディオンカーテン TOSO アコーデオンドア アコーディオンカーテン クローザーエクセル アジロ 価格ランクB 幅121~150cm×丈71~170cm TD-6020 卓抜 15周年記念イベントが TD-6019

間仕切りや目隠しに最適アコーディオンカーテン TOSO アコーデオンドア アコーディオンカーテン クローザーエクセル アジロ 価格ランクB TD-6019・TD-6020 幅121~150cm×丈71~170cm

間仕切りや目隠しに最適アコーディオンカーテン TOSO アコーデオンドア アコーディオンカーテン クローザーエクセル アジロ 価格ランクB 幅121~150cm×丈71~170cm TD-6020 15周年記念イベントが TD-6019 間仕切りや目隠しに最適アコーディオンカーテン TOSO アコーデオンドア アコーディオンカーテン クローザーエクセル アジロ 価格ランクB 幅121~150cm×丈71~170cm TD-6020 15周年記念イベントが TD-6019 13307円 間仕切りや目隠しに最適アコーディオンカーテン TOSO アコーデオンドア アコーディオンカーテン クローザーエクセル アジロ 価格ランクB TD-6019・TD-6020 幅121~150cm×丈71~170cm インテリア・寝具・収納 カーテン・ブラインド アコーディオンカーテン 13307円 間仕切りや目隠しに最適アコーディオンカーテン TOSO アコーデオンドア アコーディオンカーテン クローザーエクセル アジロ 価格ランクB TD-6019・TD-6020 幅121~150cm×丈71~170cm インテリア・寝具・収納 カーテン・ブラインド アコーディオンカーテン クローザーエクセル,アコーデオンドア,アコーディオンカーテン,アジロ,インテリア・寝具・収納 , カーテン・ブラインド , アコーディオンカーテン,幅121~150cm×丈71~170cm,TD-6019・TD-6020,/hygienics444683.html,sunsteel.com.my,13307円,間仕切りや目隠しに最適アコーディオンカーテン,価格ランクB,TOSO クローザーエクセル,アコーデオンドア,アコーディオンカーテン,アジロ,インテリア・寝具・収納 , カーテン・ブラインド , アコーディオンカーテン,幅121~150cm×丈71~170cm,TD-6019・TD-6020,/hygienics444683.html,sunsteel.com.my,13307円,間仕切りや目隠しに最適アコーディオンカーテン,価格ランクB,TOSO

13307円

間仕切りや目隠しに最適アコーディオンカーテン TOSO アコーデオンドア アコーディオンカーテン クローザーエクセル アジロ 価格ランクB TD-6019・TD-6020 幅121~150cm×丈71~170cm














空間によってはアコーデオンドアに求められるデザインや使い方はさまざま。お部屋の一部に専用スペースを設けたり、プライベートルームを増やしたりとアコーデオンドアなら大がかりなリフォーム不要で新しい空間をつくりだすことができます。トーソーのクローザーエクセルは対応サイズが幅広いハイグレードタイプです。、トーソー アコーデオンカーテン・クローザーエクセル・アジロ・オプション仕様(別途ご注文ください)・価格は片開き1台の価格です。両開きの場合は価格(片開き)×2となります。(TD-6019 TD-6020)

間仕切りや目隠しに最適アコーディオンカーテン TOSO アコーデオンドア アコーディオンカーテン クローザーエクセル アジロ 価格ランクB TD-6019・TD-6020 幅121~150cm×丈71~170cm

同人誌『海外ファンタジー小説ブックガイド1』刊行のお知らせ

 新しく、同人誌を作成することにしました。タイトルは『海外ファンタジー小説ブックガイド1』です。海外のファンタジー小説のレビューをまとめたブックガイドです。
 従来のファンタジー小説のブックガイドは、いわゆる「名作」が中心となることもあり、長篇のシリーズ作品や、エピック・ファンタジー(叙事詩ファンタジー)が優先的に取り上げられていることが多かったように思います。本書では、その逆に、単巻完結している作品、短篇集、非エピック・ファンタジーを優先的に収録しています。結果として「有名な」作品は少なくなりましたが、その代わりに、あまり知られていない作品を探す楽しみは増えているのではないかと思います。
 恣意的ではありますが、大まかにテーマを分けて作品を分類しています。狭義のファンタジー小説だけでなく、SFやホラー、文学といった隣接ジャンルとの境界作品なども併せて紹介しています。
 本の完成は、3月末~4月上旬ごろを予定しています。タイトルに「1」とついているように、「2」の刊行も続けて予定しています。内容に関しては大体輪郭は出来ているので、「1」の刊行後、2~3か月ぐらいで出せればいいなと考えています。

通信販売は、以下のお店で扱っていただく予定です。

書肆盛林堂さん
CAVA BOOKS(サヴァ・ブックス)さん
享楽堂さん
※まだ商品ページには反映されていません。CAVA BOOKSさん販売分に関しては、数日以内に予約を開始する予定です。

仕様は以下の通りです。

『海外ファンタジー小説ブックガイド1』
サイズ:A5
製本仕様:無線綴じ
本文ページ数:252ページ(表紙除く)
表紙印刷:カラー
本文印刷:モノクロ
表紙用紙:アートポスト200K
本文用紙:書籍72.5K(クリーム)
表紙PP加工あり


内容は以下の通り。

目次

まえがき

妖精たちの物語
ジョージ・マクドナルド『お姫さまとゴブリンの物語』
ジョージ・マクドナルド『カーディとお姫さまの物語』
ジョージ・マクドナルド『北風のうしろの国』
ジョージ・マクドナルド『かげの国』
ジョージ・マクドナルド『黄金の鍵』
ジョージ・マクドナルド『かるいお姫さま』
クリスティナ・ロセッティ『小鬼の市とその他の詩』
メアリ・ド・モーガン『針さしの物語』
メアリ・ド・モーガン『フィオリモンド姫の首かざり』
メアリ・ド・モーガン『風の妖精たち』
F・マクラウド/W・シャープ『夢のウラド』
パトリシア・A・マキリップ『妖女サイベルの呼び声』
アンドリュー・ラング『誰でもない王女さま』
ヴェニアミン・カヴェーリン『ヴェルリオーカ』
スヴェータ・ドーロシェヴァ『妖精たちが見たふしぎな人間世界』

魔法をめぐる物語
J・W・V・ゲーテ『魔法つかいの弟子』
W・M・サッカレイ『バラとゆびわ』
メアリー・ルイーザ・モールズワース『かっこう時計』
メアリー・ノートン『空とぶベッドと魔法のほうき』
F・M・クロフォード『妖霊ハーリド』
エリザベス・グージ『まぼろしの白馬』
ジャンニ・ロダーリ『ランベルト男爵は二度生きる』
ペネロピ・ファーマー『陶器の人形』
ペネロピ・ファーマー『夏の小鳥たち』
ペネロピ・ファーマー『冬の日のエマ』
ペネロピ・ファーマー『ある朝、シャーロットは…』
ペネロピ・ファーマー『骨の城』
リヒャルト・レアンダー『ふしぎなオルガン』
ポール・ギャリコ『ほんものの魔法使』
クリストファー・プリースト『魔法』
グレッグ・ベア『タンジェント』
ジェイン・ヨーレン『夢織り女』
ジェイン・ヨーレン『水晶の涙』
ジェイン・ヨーレン『三つの魔法』
ズザンネ・ゲルドム『霧の王』
ダイアナ・ウィン・ジョーンズ『九年目の魔法』
ダイアナ・ウィン・ジョーンズ『七人の魔法使い』
ダイアナ・ウィン・ジョーンズ『マライアおばさん』
フィリップ・プルマン『時計はとまらない』
フランシス・ハーディング『嘘の木』
フランシス・ハーディング『カッコーの歌』
フランシス・ハーディング『影を呑んだ少女』

ダンセイニの幻想世界
ロード・ダンセイニ『エルフランドの王女』
ロード・ダンセイニ『影の谷年代記』
ロード・ダンセイニ『魔法使いの弟子』
ロード・ダンセイニ『牧神の祝福』
ダンセイニ卿『夢源物語 ロリーとブランの旅』
ロード・ダンセイニ『ダンセイニ戯曲集』
ロード・ダンセイニ『もしもあの時』
ロード・ダンセイニ『ぺガーナの神々』
ロード・ダンセイニ『世界の涯の物語』
ロード・ダンセイニ『夢見る人の物語』
ロード・ダンセイニ『時と神々の物語』
ロード・ダンセイニ『最後の夢の物語』
ダンセイニ卿『未収載短篇集Ⅰ』
ダンセイニ卿『未収載短篇集Ⅱ』
ダンセイニ卿『ドワーフのホロボロスとホグバイターの剣』
ロード・ダンセイニ『魔法の国の旅人』
ロード・ダンセイニ『ウィスキー&ジョーキンズ』

ナンセンスな物語
フランク・ボーム『ガラスの犬 ボーム童話集』
L・F・ボーム『魔法がいっぱい!』
ダニイル・ハルムス『ハルムスの小さな船』
アンドリュー・ラング『りこうすぎた王子』
セルジョ・トーファノ『ぼくのがっかりした話』
カレル・チャペック『長い長い郵便屋さんのお話』
エリック・リンクレイター『変身動物園』
ハンス・ファラダ『あべこべの日』
リチャード・ヒューズ『まほうのレンズ』
リチャード・ヒューズ『クモの宮殿』
ピエール・グリパリ『木曜日はあそびの日』
ピエール・グリパリ『ピポ王子』
ジョン・ガードナー『光のかけら』
ジェイムズ・P・ブレイロック『魔法の眼鏡』
タニス・リー『白馬の王子』
ジャンニ・ロダーリ『兵士のハーモニカ』
ジャンニ・ロダーリ『うそつき国のジェルソミーノ』
ジャンニ・ロダーリ『猫とともに去りぬ』
ジャンニ・ロダーリ『マルコとミルコの悪魔なんかこわくない!』
ジャンニ・ロダーリ『パパの電話を待ちながら』
ジャンニ・ロダーリ『緑の髪のパオリーノ』
グリゴリー・オステル『いろいろのはなし』
ロベルト・ピウミーニ『逃げてゆく水平線』
イバン・バレネチェア『ボンバストゥス博士の世にも不思議な植物図鑑』

幼き日々
レイ・ブラッドベリ『たんぽぽのお酒』
レイ・ブラッドベリ『何かが道をやってくる』
E・L・カニグズバーグ『クローディアの秘密』
ロバート・ウェストール『真夜中の電話』
ロバート・ウェストール『遠い日の呼び声』
パトリック・ジュースキント『ゾマーさんのこと』
ピート・ハウトマン『きみのいた森で』

死者と幽霊たち
ソーン・スミス『トッパー氏の冒険』
ペネロピ・ライヴリィ『トーマス・ケンプの幽霊』
ピーター・S・ビーグル『心地よく秘密めいたところ』
ダイアナ・ウィン・ジョーンズ『わたしが幽霊だった時』
アントニア・バーバ『幽霊』
タニス・リー『死霊の都』
イヴォンヌ・マッグローリー『だれかがよんでいる』
アン・ローレンス『幽霊の恋人たち サマーズ・エンド』
ロバート・ウェストール『クリスマスの幽霊』
メアリー・ダウニング・ハーン『深く、暗く、冷たい場所』
ニール・シャスターマン『エヴァーロスト』

時を超えて
ヒルダ・ルイス『とぶ船』
ロバート・ネイサン『ジェニーの肖像』
アリソン・アトリー『時の旅人』
フレッド・ホイル『10月1日では遅すぎる』
テア・ベックマン『ジーンズの少年十字軍』
アイリーン・ダンロップ『まぼろしのすむ館』
メアリー・スチュアート『狼森ののろい』
ジェリー・ユルスマン『エリアンダー・Mの犯罪』
キット・ピアソン『床下の古い時計』
ロバート・チャールズ・ウィルスン『時に架ける橋』
ピート・ハウトマン『時の扉をあけて』
アニー・ドルトン『金曜日が終わらない』
メアリー・ダウニング・ハーン『時間だよ、アンドルー』
オードリー・ニッフェネガー『きみがぼくを見つけた日』
ナンシー・エチメンディ『時間をまきもどせ!』
クレア・ノース『ハリー・オーガスト、15回目の人生』

物語の物語
ミロラド・パヴィチ『風の裏側』
ジェラルディン・マコックラン『不思議を売る男』
キアラン・カーソン『琥珀捕り』
キット・ピアソン『丘の家、夢の家族』
ジョン・コナリー『失われたものたちの本』
ジョン・コナリー『キャクストン私設図書館』

テーマ:海外小説・翻訳本 - ジャンル:小説・文学

掃除や持ち運びに便利!汚れにくくクッション性に優れたマット 玄関マット 屋外 業務用 75×210cm ハイローリングマットDX オフィス サイズオーダー ( 送料無料 コンドル 山崎産業 玄関 マット 屋外用 防炎適合品 砂ホコリ 除去 エントランスマット 出入り口 室外用 フチあり 縁あり )
ある少年の旅路  ポール・ギャリコ『シャボン玉ピストル大騒動』

 ポール・ギャリコの長篇『シャボン玉ピストル大騒動』(山田蘭訳 創元推理文庫)は、自分の発明したシャボン玉ピストルの特許を取るため、両親に隠れて、バスでワシントンに向かう少年の冒険を描いた作品です。

 物作りの好きな九歳半の少年ジュリアンは、自分の作ったシャボン玉ピストルで特許を取り、大金を稼ごうと考えますが、父親に子ども扱いされ、否定されてしまいます。
 自らワシントンに出向いて特許を取ろうと考えたジュリアンは両親に内緒で家出し、ワシントン行きの夜行バスに乗り込みます。そのバスには、高校生のカップル、音楽家、前科者、軍人、ソ連のスパイまでもが乗り込んでいました。
 ヴェトナム帰還兵の青年フランク・マーシャルと友人になったジュリアンは、彼と行動を共にするようになります。
 一方、ジュリアンの父親である地元の名士オールドリン・ウェストは息子の捜索を依頼し、警察がジュリアンの行方を追っていました…。

 発明家で純粋な少年が、自らの発明で特許を取ろうとバス旅行に出立し、様々な出来事に出会う…というロードノベル風の作品です。
 主人公ジュリアンは、純粋無垢で、人の善意を信じている少年です。戦争帰りでいささか冷笑的な青年マーシャルも、ジュリアンの純粋さに打たれ、彼の手伝いをすることになります。
 ジュリアンに起きるのは、最初は世間のあれこれを知らないがためのトラブル程度だったのが、犯罪、やがては国際的陰謀にまで巻き込まれてしまうことになります。しかし少年の善意と純粋さが、それらの事件を上手く収めてしまうことになる、という展開には爽快感がありますね。
 主人公格のジュリアンとマーシャルの他にも、彼らが出会う人物たちの人生がさらりと描かれていくところも魅力です。背伸びして遠出してきてしまった高校生のカップル、外国から来た音楽家、使命を帯びた軍人と彼を狙うスパイ、変わり者のイギリス人姉妹…。
 軍人とスパイに関しては、最初のバス旅行だけでなく、後半にまでジュリアンたちと関わってくることにもなります。

 全体を通して、幼い少年ジュリアンの成長を描く作品となっていて、彼が「大人」になる過程を描いてもいます。ニヒルなポーズを崩さないものの、人情家でもあるマーシャルに憧れ、彼の助けによってトラブルを乗り越えていくジュリアン。しかしマーシャルにも「大人の事情」があり、そこに失望してしまうことにもなるのです。
 夢と希望、善意と純粋さ…、そうしたものだけでは現実に対抗できないことがある…。そうした事実を知りながらも、楽天家である芯を失わず、成長する姿が描かれる部分には、作者ギャリコの優しい視線が見えるようですね。
 ギャリコの晩年に書かれた作品ですが、一抹の皮肉もありながら、楽しい冒険譚となっています。


テーマ:海外小説・翻訳本 - ジャンル:小説・文学

ww 中古 ホイール付きスタッドレスタイヤ 15インチ 4本セット ブリヂストン ブリザック VRX BRIDGESTONE BLIZZAK VRX 175 65R15 84Q マルチスチール 〈キャップ無〉 5.5Jx15 +40 4 100 114.3 シルバー 銀色 系 グレイス ベルタ インサイト カローラ アクシオ カローラ キューブ スイフト フィット ハイブリッド マイクラC+C ポルテ フ
スラヴの不思議な物語  イヴァーナ・ブルリッチ=マジュラニッチ『昔々の昔から』『巨人レーゴチ』

 イヴァーナ・ブルリッチ=マジュラニッチ『昔々の昔から』(栗原成郎 松籟社)は、「クロアチアのアンデルセン」と称される作家、ブルリッチ=マジュラニッチ(1874-1938)が、スラヴの民間伝承から材を採って作り上げた、ファンタジーに溢れた創作童話集です。

「ポティェフが真実にたどり着くまで」
 太陽神スヴァロジッチに出会った三人の兄弟たちは、祖父を大事にしなければいけないという神の言葉を忘れてしまいます。森の悪霊ビェソマールの手下の小鬼にとり憑かれた二人の兄は、祖父をないがしろにし利己的な人間になってしまいます。
 一方、末の弟ポティェフは神の言葉を思い出すために祖父のもとを離れることになりますが…。
 上の二人の兄は悪魔の影響で、末の弟はその純粋さゆえに、形は違えど、兄弟皆が、結果的に神の言葉と祖父を無下にしてしまうことになる…という物語。「罪」や「使命」についての寓話とも読めますね。

「漁師パルンコとその妻」
 富に憧れる貧乏な漁師パルンコは、海で美しい曙娘と出会い、幸運を授けてくれるようにと願います。直後に出会った孤児の娘と結婚したパルンコは、妻の語るお話に夢中になります。
 やがて息子も生まれますが、妻の語る話があくまで話であり、具体的な幸運を運んでくれないことに怒ったパルンコは、再び曙娘に「海の王」の王国に連れていってくれるように願います。しかし、そこに行けば二度と戻ってこれないというのです…。
 妻子を捨て置いて、海の王国へ行ってしまった男がその罰を受けるものの、最終的には身の丈に合った幸福を認識することになる…という物語。
 漁師の男が相当に身勝手なのですが、後半では、代わりに妻が、息子と夫を助けに向かうことになり、その健気さ、清廉さは印象に残ります。

「レゴチ」
 廃墟の町レゲンで、一人で石の数を数えていた巨人レゴチは、美しい妖精(ヴィーラ)のコーシェンカと出会い、共に旅に出ます。互いに争っている二つの村の一方の村に滞在することになった二人は、そこで子どもたちと友人になりますが、奇しくも村を大災害が襲うことになります…。
 妖精と巨人、親友となった二人が人間の村を救うことになるという物語です。互いが互いのことを思って行動するという展開が良いですね。特に少々頭の弱い巨人レゴチが、コーシェンカのために本能的に助けに向かうシーンは感動的です。
 村の危機が描かれる後半では、かなり破滅的な結果が待っています。甚大な被害が描かれるは童話らしからぬもので、非常にリアルなのも特徴的です。

「ストリボールの森」
 魔法をかけられた森ストリボールに迷い込んだ若者は、そこで出会った邪悪な蛇の化身である娘に魅了され、結婚してしまいます。嫁に虐待されてしまうようになったおばあさんは、妖精であるチビ助ティンティンリニッチの力を借りることになりますが…。
 息子が邪悪な蛇の娘に囚われてしまったおばあさんが妖精の力を借り、娘を追い払うまでを描く物語です。
 自分のみが助かる機会でも、それをせず、息子のことを思い続けるおばあさんの自己献身が描かれます。またその愛情が、森の魔法そのものを崩すことにもなるのです。
 短い作品なのですが、非常に密度の濃い物語になっています。息子自身も、邪悪な性質と知りつつ離れられない蛇の化身の嫁は、「ファム・ファタール」的存在でしょうか。

「姉のルトヴィツァと弟のヤグレナッツ」
 幼い息子と共に国を追放されてしまった公妃は、羊飼いの娘ミロイカの小屋に宿を乞い、その際彼女に身分を示す黄金のベルトと金の十字架を預けていきます。時が経ち、ミロイカには娘ルトヴィツァと息子ヤグレナッツが生まれていました。しかし夫婦ともに子どもを残して病死してしまいます。
 母の葬儀の日、ルトヴィツァは鷲にさらわれてしまい、ヤグレナッツは姉の後を追って家を飛び出してしまいます…。
 両親を失った幼い姉弟が、その純真さと幸運から幸福を手に入れることになるというお話です。それに加え、国を追われた公妃と公子が地位を取り戻すまでの経緯が同時進行するという、波乱万丈の物語になっています。
 敵となるキャラクターも、火焔龍ズマイ・オグニェニと、彼に仕える七人の邪悪な妖精ザトチニツァなど多士済々。幼い姉弟が、彼らを殺そうとするザトチニツァの陰謀をギリギリで潜り抜ける部分ではハラハラドキドキさせます。
 また、後半では強靭な戦士となった公子レーリャの戦闘シーンが躍動感を持って描かれる部分はヒロイック・ファンタジーの趣もあるなど、集中でも、非常に面白いファンタジー短篇となっていますね。

「うろつきっ子トポルコと九人の王子」
 高邁なユーリナ王が楓の若木を大切に扱ったことに感心したネウミイカ爺さんは、彼の前に現れ、若木を伐って言うとおりにすれば、それは九人の王子になるといいます。言うとおりに実行した王は王子たちを得ることになり、彼らを大切に育てるようになります。
 一方、楓と同時に伐られた四手の木は、腹黒い重臣によって斧の柄にされようとしていました。仕事を依頼された大工の妻は、聞いた話から試しに楓の王子たちと同じようなことを木に行ったところ、木は小さな子供に変わっていました。
 トポルコ(斧の柄の子)と名付けられた子供は、ネウミイカ爺さんから直接知識を得て賢くなり、兄である九人の王子に会いに行こうと考えますが…。
 楓の木から生まれた九人の王子と、四手の木から生まれた男の子トポルコを描く物語です。九人の王子は名前が登場せず、活躍するのももっぱらトポルコとなっています。
 前半では、王子やトポルコたちの生みの親であり、守り神でもあるネウミイカ爺さんが味方キャラとして登場するのですが、後半では爺さんに囚われてしまった王子たちを脱出させるのが目的となるなど、キャラクターの立ち位置が変わってくるのも面白いところですね。

「婚礼介添え役の太陽とネーヴァ・ネヴィチツァ」
 粉挽き夫妻の娘ネーヴァは、両親に断られた老婆を気の毒に思い、粉を挽いてやりますが、老婆は太陽を孫に持つという妖精モコシでした。お礼としてネーヴァは、モコシから、王女がなくした長持の鍵の場所を教えてもらいます。それを王女に渡せば、女官長に取り立ててもらえるというのです。
 しかし、ネーヴァは鍵を王女の婚約者の美男子オレフ侯に渡してしまいます。ネーヴァにほれ込んだオレフ侯は彼女と結婚しますが、嫉妬した王女は彼らを殺そうと軍隊を差し向けることになります…。
 幸運のきっかけになる妖精の言う通りにはならず、災難に巻き込まれてしまう娘の運命を描いた物語です。しかもその妖精自身が後半では「敵」になってくるという異色の展開です。童話の「お約束」をずらしてくるという意味で面白い作品ですね。

「ヤゴル」
 継母に虐待されていた少年ヤゴルは食料もろくに食べさせてもらえていませんでした。雌牛と雌山羊、そして家の神バガンのおかげで食料を得て元気を取り戻します。いらだった継母は、今度はヤゴルを真昼の精ポルドニツァ婆さんにさらわせてしまいます…。
 不幸な少年ヤゴルが妖精や動物たちの助けを借りて、苦難を乗り越えるまでを描く物語です。超自然的な力を持っているらしい家の神バガンはもちろんですが、ヤゴルの家の家畜である雌牛と雌山羊の活躍シーンが多く、この二匹が主人公といってもいいほどの物語になっています。

 この『昔々の昔から』、スラヴの民間伝承から材を取った物語集ということなのですが、民話の再話ではなく、オリジナルな創作部分が非常に多い童話集になっているそうです。
 というのも、スラヴの神話に関しては体系化された書物というのはないらしく、有名なロシア民話の研究者アファナーシェフの著作などを参照しながら、創作した作品集だそうです。解説によれば、クロアチアの民間伝承にはないオリジナルな妖精や神なども多数登場しているとのこと。
 実際、読んでいても、「素朴な民話」というよりも「ストーリーテラーによる物語」という印象が強いです。時には童話の「型」を崩すような展開もあり、お話として非常に面白いものが多いですね。
 一つ気になったのは、以前に読んだ、イギリスの作家ジョーン・エイキンの『海の王国』の収録作とモチーフを同じくするもの(ほとんどそっくりのものもあります。)がいくつか見られたところです。『海の王国』はロシア・バルカンの昔話を再話した作品とのことなので、同じような話が出てくるのは当然といえば当然なのですが。
 「ポティェフが真実にたどり着くまで」とエイキン「太陽の神さまの城」「漁師パルンコとその妻」とエイキン「海の王国」「婚礼介添え役の太陽とネーヴァ・ネヴィチツァ」とエイキン「太陽のいとこ」は、かなりの部分で物語が似ています。
 おそらく原話が同じなのだと思いますが、英語圏のエイキンが再話したものと、スラヴ圏のブルリッチ=マジュラニッチが書いたものとでは、大分印象が異なっています。二つの本を読み比べてみるのも面白いのではないでしょうか。


 『昔々の昔から』収録の短篇「レゴチ」に関しては、単独で絵本化された作品を邦訳紹介されています。こちらも一緒に紹介しておきましょう。



イヴァナ・ブルリッチ・マジュラニッチ作、ツヴィエタ・ヨブ絵『巨人レーゴチ』(中島由美訳 福音館書店)

 雲の上から地上に降りて来た妖精コーシェンカは、馬に乗って遊ぶのに夢中になって、そのまま馬と駆け出し、荒野の中のレーゲンという町に辿り着きます。そこには長年壁の石を数え続ける巨人レーゴチがいました。コーシェンカと意気投合したレーゴチはまだ見ぬ世界を見るために共に旅立ちます。
 地下の世界を探検しているうちに、様々な宝物を見つけたコーシェンカはそれらに夢中になり、ふとしたことから閉じ込められてしまいます。レーゴチは、コーシェンカを助けようとしますが…。

 可憐な小妖精コーシェンカと、忘れっぽく頭が弱いものの、純真で力持ちの巨人レーゴチのコンビが冒険と人助けをすることになる、という童話作品です。
 前半は地下に閉じ込められたコーシェンカの救出、後半は洪水に襲われた人間の村を二人が助ける、というのが山場になっています。
 コーシェンカは、空を飛べる妖精のベールや何でも品物が出せる魔法の真珠など、不思議な品物をいくつも持っているのですが、無考えにそれらを使ってしまい、本当の危機には何もできなくなってしまいます。肝心なときには、巨大で絶大な力を持つレーゴチによって危機を切り抜ける、という形になっています。
 後半の舞台となる二つの村では、村同士の争いがあり、洪水の原因も相手の村を滅ぼすためにわざと堤防を崩すなど、かなり人間の心根の醜さが強調されていますね。
それだけに、主人公二人の純真さは際立っており、彼らに協力することになる子どもたちによって未来がほの見える…という展開も、後味の良いものになっています。

 物語そのものも面白いのですが、何よりツヴィエタ・ヨブによる絵が素晴らしい出来です。素朴さを感じさせながらも、細かい部分ではリアルさがあるなど、独特の絵柄ですね。いい意味での「泥臭さ」が感じられます。見返しの部分にもカットが散りばめられていて、素敵なデザインになっています。


テーマ:海外小説・翻訳本 - ジャンル:小説・文学

WOODTEC 柱補修用単板 スーパーワンタッチ 杉柾目 無塗装品 4寸用 10枚入 4T-336
怪奇幻想読書倶楽部 第33回読書会 参加者募集です

 2022年6月19日(日)に「怪奇幻想読書倶楽部 第33回読書会」を開催いたします。若干名の参加メンバーを募集しますので、参加したい方がおられたら、メールにて連絡をいただきたいと思います。
 連絡いただきましたら、改めて詳細をメールにてお送りいたします。

お問い合わせは、下記アドレスまでお願いいたします。
kimyonasekai@amail.plala.or.jp

開催日:2022年6月19日(日)
開 始:午前9:00
終 了:午前12:00
場 所:JR巣鴨駅周辺のカフェ(東京)
参加費:1500円(予定)
テーマ:ブッツァーティの不条理世界
課題書
第一部 ディーノ・ブッツァーティ『七人の使者・神を見た犬 他十三篇』(岩波文庫)
第二部 ディーノ・ブッツァーティ『神を見た犬』(光文社古典新訳文庫)

※「怪奇幻想読書倶楽部」は、怪奇小説、幻想文学およびファンタスティックな作品(主に翻訳もの)についてのフリートークの読書会です。
※対面型の読書会です。
※オフ会のような雰囲気の会ですので、人見知りの方でも安心して参加できると思います。
※「怪奇幻想読書倶楽部」のよくある質問については、こちらを参考にしてください。


 今回は、イタリアの異色作家ディーノ・ブッツァーティを取り上げます。不条理で寓意性豊か、エンタメ性にも富んだブッツァーティの短篇を検討していきたいと思います。


テーマ:海外小説・翻訳本 - ジャンル:小説・文学

カクダイ 横水栓 水栓金具 703-708 横水栓 カクダイ 水栓金具
ジョン・ブラックバーンの破天荒な世界
 ジョン・ブラックバーン(1923年~1993年)はイギリスの作家。『刈りたての干草の香り』(1958)でデビュー、主に1960年代~1970年代に活躍した作家です。
 基本はホラーでありながらも、多様なジャンル小説の要素が組み合わされた作風です。、創元推理文庫で初紹介された当時(1970年代)には、評価に困った人が多かったんじゃないでしょうか。今で言うところの「ジャンルミックス小説」「ハイブリッド小説」で、ジャンルに当てはめると「モダンホラー」に近いでしょうか。
 米ソ冷戦やスパイ活動など、エスピオナージュ要素が濃いのも特徴で、当時としては物語にリアリティを出すための背景として重宝されたのかなと言う気はします(とはいえ、ブラックバーンのお話自体は本当に突拍子もないので、リアルさという言葉もどうかとは思いますが)。このエスピオナージュ部分も、今となっては結構味わいがあって、これはこれで面白く読めますね。
 怪異現象や伝承、オカルトなど、古典的なホラー小説のテーマを科学的・SF的に解釈するのも特徴です。その結果、事態が一地域的なものに留まらず、世界的な規模になり、人類滅亡の危機になってしまうのです。これは邦訳のある作品すべてに共通していて、その点では、「破滅もの」作品のバリエーションともいえますね。
 シリーズキャラクターとしては、イギリス情報部のカーク将軍、ノーベル賞も受賞したという細菌学者マーカス・レヴィン卿、マーカスの妻タニアの三人が登場します。この三人が全員出ることもあるし、一人、または二人で登場するなど、作品によってばらつきがあるようです。マーカスが細菌学者ということもあるのか、細菌や微生物が関わってくる作品が多いです(演出や使い方は様々なのですが)。
 怪異現象や奇怪な事象が起こっても、素直にそれが伝統的な怪奇小説風の展開になることはなく、SF的な衣、あるいは「トンデモ系」の展開になってしまいます。その意味で、いわゆる「B級ホラー」としかいいようがないのですが、その一方、ブラックバーンの小説家としての力量は高くて、読ませる力があるのですよね。どんなに「B級」なネタが登場しても、作品のシリアスさが失われないところに、逆に驚いてしまいます。
 作品を続けて読んで思ったのは、時代に先駆けた作家だったのではないか、ということでした。今現在でこそ、その破天荒な魅力が十分に楽しんで読める作家だと思うので、もっと読まれてほしいところです。
 邦訳は、創元推理文庫と論創社からそれぞれ三作ずつ出版されています。順に見ていきましょう。



ルーバー LIXIL リクシル TOSTEM トステム CCJA18605 可動式の羽により採光・通風効果と目隠しを両立 面格子 LIXIL リクシル TOSTEM トステム 目隠しシリーズ 目隠し可動ルーバー CCJA18605
ジョン・ブラックバーン『刈りたての干草の香り』(1958年)(霜島義明訳 論創海外ミステリ)

 英国情報局のチャールズ・カーク将軍のもとに、ソ連のある村が軍隊によって焼き払われ、住人は収容所に入れられたというニュースが入ります。将軍は急遽会議を招集し、郊外の町でくすぶっていた卓越した学者トニー・ヒースもそこに参加することになります。 一方、ソ連の港アルハンゲリスクから突如退去を命令された英国船ガズヒル号は衝突事故により沈没し、乗組員たちはボートで脱出します。再びソ連側のどことも知れぬ村に漂着した彼らは、何者かに襲われてしまいます。
 ソ連で緊急事態が発生していることを知ったカーク将軍らは、英国にもその事態が及ぶことを危惧し、対策と調査を開始します。トニーとその妻マーシャも独自に調査を始めますが…。

 ソ連とイギリスを舞台に、国際的な陰謀とそれによる破滅が迫るという、怪奇SFスリラー作品です。
 ソ連で緊急事態が発生し、英国でも同様の事態が起こることを恐れた諜報機関のカーク将軍らがその対策を進めるという、スパイ・スリラー風で始まるこの物語、思わせぶりな描写が続き、なかなか事件の真相が明らかになりません。ただ、いろいろな場所で何かが起こりつつあるという、序盤の盛り上げ方が上手く、その不穏な雰囲気と相まって、ワクワク感が強くなっていますね。
 事態が明らかになってからも、それがなぜ起こったのか? 人為的な原因によるものなのか? 人為的な原因として誰がそれを行ったのか? など、様々な疑問が持ち上がることになります。それに伴い、第二次大戦に遡るエピソードが現れるあたりには、伝奇小説的な味わいもありますね。
 著者のブラックバーン、SFやホラーにエスピオナージュやサスペンスなど、複数ジャンルの要素を混ぜ込ませるのが得意な作家で、デビュー作である本作で、すでにその作風が現れています。ミステリ、サスペンス、スパイ・スリラー、SF、ホラー、これらの要素が一緒くたになっています。最後の方では「意外な犯人」まで現れてしまうという、とにかく、次に何が起こるのか予測がつかない…というところが魅力でしょうか。
 はっきり言ってメインテーマは「B級」なのですが、その書き方はシリアスで重厚、ある種の格調高さまで感じられてしまうのは不思議です。




ジョン・ブラックバーン『壊れた偶像』(1959年)(松本真一訳 論創海外ミステリ)

 英国外務省情報局長であるカーク将軍のもとに、グラディス・リーヴズなる若い女性が惨殺死体で見つかったというニュースが入ります。調べたところ、その名前は偽名であり、かってイギリスとソ連の大物たちを手玉に取った、名うての女スパイ、ゲルダ・レインであることが判明します。
 しかも、ゲルダは娼婦の真似事をしていたようなのです。なぜ彼女ほどの人物がそんな真似をしていたのか? なぜ彼女は殺されたのか? カーク将軍は部下のマイケル・ハワードとペニー・ワイズと共に事件を調査することになりますが…。

 惨殺された女スパイの謎をめぐって展開されるオカルト・スリラー作品です。カーク将軍率いる面々が、やり手の女スパイの殺人の謎を追っていくうちに、奇怪な事件に巻き込まれていくといくことになります。
 女スパイやソ連の諜報員など、ブラックバーンお得意のエスピオナージュ風味はあるものの、事件の聞き込みを続けていく前半はまっとうな警察小説の趣が強いですね。捜査を担当するのはもっぱらマイケルで、その恋人であるペニーが補佐する、という感じです。 最初はゲルダが裏切ったソ連の大物ピーター・クンが犯人かとも思われますが、やがて彼にその機会がないことが分かり、捜査はなかなか進みません。
 マイケルが調査を続けるうちに、謎の彫像と悪魔信仰が現代にも生きているらしいことが分かり、途端に物語の不穏さが増していきます。事件の関係者たちが普通の一般人ばかりだけに、思わぬ人物が事件に関係していたことが分かる後半には驚きがありますね。
 被害者のゲルダを始め、本作に登場する女性の登場人物が強烈なキャラクターを持っているのも特徴です。社会的に弱い立場の人間や普通の主婦として登場しながらも、その自我は強烈なのです。比べて男性の登場人物は、カークやマイケルを除き、影が薄くなっていますね。この男女の登場人物の描き分けが物語のメインテーマにも関係してくるあたり、ブラックバーンの筆は達者です。
 事件の謎がいちおう「合理的に」解決されるので、ギリギリ、ミステリとしても成立している作品と言えるでしょうか(といっても「トンデモ系」であることに変わりはありませんが…)。「犯人」も意外といえば以外です。ミステリファンにもホラーファンにも楽しめる佳作でしょう。




ジョン・ブラックバーン『薔薇の環』(1965年)(菊池光訳 創元推理文庫)

 イギリス陸軍少佐トム・フェニックは、妻子と共に、西ドイツ行きの列車の中にいました。別の部屋で寝かせていた息子のビリイが夜のうちに姿を消し、東ドイツ領内を走っている際に誘拐されたのではないかという疑いが持ち上がります。トムが知る暗号解読装置の詳細をソ連が知りたがっており、それを狙って誘拐がされた可能性があるというのです。
 一方、東ドイツ内ではすぐに捜索がされますが少年の行方は分かりません。ソビエト側では誘拐の指示など出されていないというのです。折しも、西側と事を荒立てたくないと考えていた上層部は困惑しますが…。

 東西冷戦下、東ドイツ領内を走る列車でイギリス人の軍人の息子が失踪したことから、東西陣営でパニックが起こることになる、というホラー・サスペンス作品です。
 他のブラックバーン作品に比べ、かなりシンプルな作りになっています。この作品に関してはメインテーマを明かしてしまってもいいと思いますが、謎の病原体による感染パニック小説となっています。
 異常変異した病原体そのものの謎もさることながら、その発生源、人為的なものだとしたら誰が作り出したのか、といった謎に加えて、グリム童話をモチーフにした伝説が絡んでくるなど、幻想的な味付けも濃くなっています。
 最終的に判明する「敵」の過去やプロフィールにも味わいがあって、その背景として共産主義社会の「歪み」と「抑圧」が匂わされるなど、社会的なテーマも盛り込まれていますね。
 舞台となる冷戦下の時代背景は多少古くなっていますが、パニック・ホラー小説の秀作として今でも楽しめる作品です。




ジョン・ブラックバーン『リマから来た男』(1965年)(菊池光訳 創元推理文庫)

 イギリスの大臣ウィリアム・レイヴンが暗殺され、その犯人と目される男の死体が発見されます。死体の血液から奇妙な微生物が発見されたため、細菌学の権威マーカス・レヴィン卿は、警察から協力を要請され、調査をすることになります。
 微生物は人体には無害のようでしたが、その存在は従来の常識では割り切れないものでした。同じような暗殺事件が世界各地で起きており、それらの被害者が皆、南米のある共和国に関わっていることが判明します。マーカスとその妻タニア、外務省情報局長のカーク将軍は南米に飛ぶことになりますが…。

 世界中の要人の暗殺事件が続き、その背後に謎の微生物の存在が匂わされるというサスペンス・スリラー作品です。謎の微生物発見をきっかけに、南米のある国で何らかの陰謀が企まれているのではないかと、マーカス夫妻とカーク将軍ら、主人公グループが乗り込んでいくことになります。
 微生物やその効果が政治的暗殺に使われているようで、<山の老人>と呼ばれた暗殺者「ハサン-ベンーサバ」の伝説、異端的として学界のつまはじきものになっていたクルト・ベルゲンの研究、ユダヤ人を裏切って大資産家になったものの、南米で姿を消したとされる実業家ジューダ・シュロット、そして、元聖職者でありながら残酷な虐殺者だったという<リマから来た若者>ホセ・アラングラ。政治的スリラー風に進んでいた物語が、上記のエピソードを挟むうちに、やがて南米の秘境をめぐる冒険小説に変化してしまい、伝奇スリラーともいうべき展開になるのには驚いてしまいます。
 後半の冒険行のなかでも、主人公たちの道連れになった軍人の人間的悲哀が描かれたかと思うと、その後は、世界滅亡を狙った突拍子もない陰謀が現れたりと、読んでいるうちに何の小説を読んでいるのか分からなくなってしまうような展開です。ブラックバーン作品の中でも「変さ」では上位に来る作品ではないでしょうか。
 ちなみに、『薔薇の環』で登場した女性タニアが、マーカス・レヴィン卿の夫人となって登場します。この女性、ロシア要人の部下だったキャラクターで、その点シリーズものとしての面白みもありますね。




ジョン・ブラックバーン『闇に葬れ』(1969年)(立樹真理子訳 論創海外ミステリ)

 18世紀に生きた貴族サー・マーティン・レイルストーンは、その邪悪さから、悪魔と契約したとの噂もささやかれていた人物でした。老齢になってから突如として絵画や詩を制作し始め、それは現代でも一部で高く評価されていたのです。
 死を迎えるにあたってレイルストーンは、未発表の自らの創作物を納骨堂に共に入れるように指示していまいました。その管理は国教会のランチェスター教区に託され、レイルストーンの血を引き、彼の二つの身体的特徴を受け継いだ赤毛の女性が現れない限り、開けてはならないとされていました。
 レイルストーンの作品を高く評価するデズモンド・マーン卿率いるキャズウェライト協会の人々は、レイルストーンの納骨堂を開放することを要求していましたが、管轄する国教会の主教レントンは、レイルストーンは邪悪な人間だったとして、それを拒みます。
 レントンがひき逃げされ急逝したことから、事態はキャズウェライト協会に有利になったかとも思われましたが、折悪しく、屋敷を含む土地がダム計画で水の底に沈むことになっていること、そしてレントンの後任の責任者ノースマン大司祭が前任者に輪をかけてレイルストーンを異端視していることから、計画は頓挫してしまいます。
 協会の一員で役所勤めの男ジョージ・バンクスは、独断でレイルストーンの納骨堂に穴を開けて侵入しますが、中から聞こえてきたのは、奇怪な笑い声でした…。

 悪魔と契約したとの伝説もある18世紀の貴族が納骨堂に封印した品物をめぐる、ホラーサスペンス作品です。
 その芸術が評価されながらも、悪魔との関わりも噂されていた邪悪な人物マーティン・レイルストーン。彼の秘められた品物をめぐって、納骨堂を公開するかどうか、教会側とマーン卿側が攻防を繰り返す…というのが前半の展開です。
 公開に反対するノースマン大司祭は、信仰心は篤いものの、元軍人の強硬派という人物。対抗する側も、手段を選ばない実業家マーン卿、傲岸な作家マージョリー・ウッダースン、ナチスとの関わりで無罪になった経験のあるドイツ人細菌学者エリック・ベックなど、一癖も二癖もある人物ばかり。
 協会の方針に協力しながらも、納骨堂に聖遺物があるのではないかと考える歴史研究者の若い女性メアリー・カーリンと、彼女の恋人である記者ジョン・ワイルドが、視点人物となって物語を進めていくことになります。
 いかにもな怪奇ムードで始まり、呪いやオカルトとしか思えない現象が発生するのですが、それが型どおりのホラー展開にならないところが魅力でしょうか。キーパーソンとなるのは医者のベックです。彼から怪奇現象に対する科学的な解釈が出されることになります(とはいえ、その解釈も怪しいものなのですが)。後半ではさらにとんでもない事態が発生し、一気にパニック・ホラー展開になだれ込むあたりのリーダビリティは強烈ですね。
 怪奇現象が合理的に解き明かされたと思ったら、それが呪いやオカルトを上回るぶっとんだ展開で、読んでいて唖然としてしまいます。著者の小説技術は非常に上手くて読ませるのですが、怪奇ムードたっぷりに進んでいた物語が、こんな展開になるとは誰も予想できないんじゃないでしょうか。
 後半のパニック・ホラー部分が一番の読みどころなのですが、怪奇現象が起きる前の、納骨堂をめぐる二つの勢力のやりとりが描かれる部分もサスペンスたっぷりで楽しめます。序盤で、レントン主教が何者かの陰謀によってひき逃げされるシーンが描かれるのですが、これも納骨堂をめぐる一連の事件と関係していることが示されるなど、人間たちの謀略サスペンスとしても面白いです。
 ブラックバーン作品、多様なジャンル小説の要素が絡むことが多く(中でもエスピオナージュ要素が非常に強いです)、この癖の強さが苦手な人もいると思うのですが、その点、本作品はほぼ純粋な怪奇スリラーとなっています。
 事件の真相そのものにはSF色もあるのですが、物語の構造自体は純粋なホラーといってもいい作りになっており、その意味で、ブラックバーン作品の中でも特に読みやすい作品だと思います。帯の文句では「最高傑作」の文字が見えますが、確かに邦訳のあるブラックバーン作品の中では、一番面白い作品かもしれません。




ジョン・ブラックバーン『小人たちがこわいので』(1972年)(菊地光訳 創元推理文庫)

 北アイルランド、リンスリート河口湾で鳥や海棲動物が大量に死んでいることから、汚染物質が海に流れ込んでいる可能性が懸念されていました。カーク将軍が汚染源と考えているのは、D・R・プロダクツ社。そこは、かってナチスに協力しながらも無罪となった男ハンス・グレイバが主任化学者を務めている会社でした。グレイバは細菌兵器を研究していたとも言われていたのです。
 細菌学者マーカス・レヴィンは、D・R・プロダクツ社の親会社である航空機会社の社長ダニエル・ライダーと旧知の仲であったことから、カーク将軍から、ライダーと接触し、汚染源調査の圧力をかけるように働きかけてほしいとの依頼を受けます。
 マーカスは、妻のタニアと共に、ライダーが住む北ウェールズの地を訪れます。ライダーは、地主の娘メガンと結婚し、地域一帯を治めていました。この地には、かって小人たちが住んでいたという伝承のある「騎士の丘」なる土地がありました。
 よそ者に冷たい土地柄であることに加え、古代文明の遺跡を探している歴史学者ラッシュトンの発掘調査を許可したり、地所にヒッピーの若者たちを引き入れるなどしていたライダーは、地元民から冷たい目で見られていました。
 さらに、打算的な意図から結婚したと言われているメガンとの仲も上手く行っていないらしいライダーは、ある晩、メガンに挑発され、工場の廃水を飲んだうえ、「騎士の丘」に出かけてしまいます。ライダーの共同経営者で友人でもあるブラッグショーによって、ライダーが崖から転落して死んでいるのが発見されますが…。

 小人の伝承が残る北ウェールズの地で、奇怪な事件と陰謀が進んでいたという、伝奇ホラー小説です。メインは、小人の伝承の残る村で奇怪な事件が起きるという伝奇ホラーなのですが、工場の汚水による環境汚染、飛行機の騒音を原因とするタニアの交通事故、遺跡発掘をめぐる考古学者と村人たちとの争い、過去に起こった判事の惨殺事件、ライダー夫妻の愛のない結婚生活、航空機会社とソ連との繋がり、ナチスの戦犯である科学者の陰謀など、ものすごい数の要素が埋め込まれている物語です。
 250ページ弱という短さの中にこれらの要素が盛られており、どう辻褄を合わせるのかと思っていると、それらが最終的に、力業ともいうべき形で結びつけられてしまうのに驚かされます。
 プロローグとして、飛行機の音をきっかけに悪夢を見続けるようになった男が、娼婦に導かれ、インド人魔術師の治療を受けるというエピソードが語られ、こちらはオカルト風味たっぷりのお話となっています。後半も終わりになって、この男がどうなったのか、本篇と結びついてくる趣向も見事ですね。
 1970年代の作品らしく、環境問題が強くアピールされているのですが、それらが世界的な陰謀と突拍子もない形で結びついてくるあたり、ブラックバーンらしい大風呂敷です。
 メインとなる小人の伝承の部分も、「呪い」や「オカルト」だけでなく、SF的な解釈がされていくのも特色です。作中で小人に関わる詩が言及されるのですが、こちらも興趣たっぷりです。引用しますね。

空高くそびえる山へも
藺草におおわれた谷へも
だれも猟に行く勇気はない
小人たちがこわいので

 オカルト的にせよSF的にせよ、主人公たちが絡む事件が地域的なものに終わらず、人類滅亡の危機になだれこんでいくしまうあたりのスケールの大きさも、読んでいて楽しいです。ジャンルミックス性の強いホラー小説で、邦訳のあるブラックバーン作品の中では一番の力作ではないかと思います。
 プロローグで示される男の悪夢が、ループして繰り返されるかのようなエピローグも、ホラー小説として魅力的な部分ですね。



テーマ:海外小説・翻訳本 - ジャンル:小説・文学

光触媒人口植物 造花 観葉植物 アレンジメント おしゃれ かわいい 新築祝い 開店祝い 誕生日 ●光の楽園 877A300-71 フレッシュ胡蝶蘭 W 8本立 送料無料 93919
最近読んだ本(評論・エッセイを中心に)


クライヴ・バーカー、スティーヴン・ジョーンズ『クライヴ・バーカーのホラー大全』(日暮雅通訳 東洋書林)

 百科事典形式で書かれたホラーガイドです。AからZまで、その頭文字から始まるテーマを設定し、それに沿ってホラーの各テーマが語られていくという趣向です。
 例えば「A」の項目は「アメリカン・サイコのA」と題されていて、殺人鬼エド・ゲインの事件から触発・作成されたフィクション、具体的には、ロバート・ブロックの『サイコ』とヒッチコックによる映画化作品、映画『ディレンジド』『悪魔のいけにえ』などについて語られています。
 また「B」の項目は「ベルゼブルのB」として『エクソシスト』の原作小説と映画化作品、「C」の項目は「カオスのC」としてラヴクラフト作品について語られていますね。
 小説と映画、時にアートについて語られていますが、メインで語られているのは映像作品でしょうか。映画のスチール写真やポスター、書影、作家の写真など、ヴィジュアル面が充実した本になっており、眺めていて楽しい本になっています。
 もともとBBCで企画されたテレビ番組をもとに作られたそうです。それもあって、取り上げられている作家や作品は割とメジャー中心になってはいます。ただ、ところどころにマニアックなネタも入れられているので、ホラー初心者にもマニアにも楽しめるのではないかと思います。
 かなりマニアックな章もあって、例えば「J」の項目では「ジャパンのJ」として、塚本晋也監督作品と『ゴジラ』が語られています。また「S」の項目は「女魔術師(ソーサレス)のS」として、一章まるまるがシャーリイ・ジャクスンに当てられています。
 他に面白く読んだのは、映画『悪い種子』や恐るべきこどもたちテーマの映画を扱った「イノセント(無邪気)のI」、グラン・ギニョールについて語った「傑作(キリング)ジョークのK」、怪奇女優バーバラ・スティールを紹介した「夜の女王(ミストレス)のM」、吸血鬼作品を紹介した「むき出しの血管(オープン・ヴェイン)のO」『ローズマリーの赤ちゃん』『悪魔の赤ちゃん』について語った「胎児(アンボーン)のU」あたりでしょうか。
 別枠のコラムとして、小説や映画のデータやリスト、簡単な内容紹介などが度々挟まれています。署名があるものもないものもありますが、これらはもっぱら共著者のスティーヴン・ジョーンズが執筆しているようです。映画作品では、結構厳しい評価がされているのも面白いところですね。
 本全体が横書きであるのと、文字が圧縮されて組まれているので、可読性という点では多少読みにくいのではありますが、全篇ホラー愛にあふれていて、読んでいて楽しい本になっています。




風間賢二『怪異猟奇ミステリー全史』(新潮選書)

 西洋のゴシック小説を源流とした流れが、いかに現代の日本ミステリーにまでつながっているのかを歴史的に語った本です。
 ウォルポール、ラドクリフといった18世紀イギリスのゴシック小説から、ポー、ドイル、黒岩涙香、押川春浪、明治の文豪たちの探偵小説、「新青年」と江戸川乱歩、現代の推理小説、そして<新本格>まで、様々なトピックが時代順に語られていきます。
 文学・小説作品だけでなく、その時々の科学や学問的動向、流行していた文化など、時代的な背景も一緒に紹介されていくので、大きな「流れ」が見えるようになっているのが特徴ですね。
 タイトルに「怪異猟奇」とあるように、紹介される時代背景やトピックも異端的なものが多くなっており、読物として面白いです。
 歴史順にトピックが紹介されていきますが、章ごとに、そのテーマにおける現代作品や参考書などの言及が挟まっているのも、とっつきやすさにつながっていますね。例えば第一章「ゴシックこそがミステリーの源流」では、関連テーマとして「偽書」作品について触れられ、その現代の末裔として、エーコ『薔薇の名前』、アラスター・グレイ『哀れなるものたち』、マックス・ブルックス『WORLD WAR Z』、『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』、マーク・Z. ダニエレブスキー『紙葉の家』などが言及されています。
 前半では主に西洋のトピック、後半からは西洋作品が日本に流入しどう影響を与えていったのか、といったあたりが中心になっています。このあたりは正統派の日本文学史とも重なってくるのですが、関わってくるのが主に大衆小説畑だけに、目新しいエピソードもあって楽しく読めます。
 最終的に、現代日本の<新本格>や<変格>作品にまで至るのですが、この部分はかなり駆け足で、紹介される作家も少なめです。飽くまで、古典怪奇作品が現代日本作品にいかにつながっているのか、といった視点で書かれた著作です。
 通常のミステリージャンルの歴史とは異なるので、その辺は注意ですね。個人的な読後感としては、現代日本ミステリーのファンに対して、その源流としての怪奇幻想作品の歴史と影響を紹介する入門書、といった意味合いが強い本なのかなと思いました。
 著者の該博な知識と教養があふれていて、いろいろと視野を広げてくれる本です。もちろん読み物としても面白い著作となっています。怪奇幻想分野方面の詳細に興味を持った読者は、同著者の『ホラー小説大全』(角川ホラー文庫)も手に取ると良いかと思います。




パトリシア・ハイスミス『サスペンス小説の書き方 パトリシア・ハイスミスの創作講座』(坪野圭介訳 フィルムアート社)

 著者ハイスミスが自らの作品を題材に、小説作法について書いた本です。ハイスミスのスタンスは、小説作りそのものは教えようがない、というもののようで、技術指南というよりは、飽くまで自らの小説についての書き方や試行錯誤などが具体的に記されています。その意味では、ハイスミスの小説に関心がある人や、一人の作家の小説作法を見てみたい、といった人向けの本でしょうか。
 初版は1966年に刊行、1981年に増補改訂版が刊行されており、その後も版を重ねて読み継がれているそうです。初版刊行が1960年代だけに、取り上げられる自作も初期のものが多くなっていますね。
 ある作品について、アイディアの段階から、プロットの状態、第一稿から手直しした第二稿、または出版社の容貌によって改稿したものなど、作品内容の変遷が詳しく綴られており、小説が仕上がっていく過程が見えるようで面白いです。代表作であるリプリー・シリーズ作品が多く取り上げられるのはもちろんですが、他によく例として出てくるのは『殺人者の烙印』『ガラスの独房』でしょうか。『殺人者の烙印』はお気に入りだったようで、いろいろな章で出てきますね。『ガラスの独房』に関しては、まるまる一章がこの作品について割かれており、実作と合わせて読むと非常に参考になると思います。
アイディアの原型がどう具体的な小説になるのか、とか、出版社が小説のどの部分に注文をつけてくるのか、といったところも面白く読めます。出版社の要望で、どのように内容を変えたり削ったりしたのか、といったところは、この手の小説作法の本でもあまり触れられないところではないでしょうか。
アイディアについて語った「アイディアの芽」では、ハイスミスの名作短編「すっぽん」の成立過程について語られており、個人的に興味深く読みました。実際に成立した作品と、元のアイディア(友人から聞いた話)がかなり違うのも面白いですね。
 全体に長編についての言及が多いですが、短編についてもいろいろ書かれています。サスペンス短編について書かれた「サスペンス短編小説」では、自作だけでなく、ヴィンセント・スターレットやコーネル・ウールリッチなど、別作家の作品の分析などもあり参考になります。
 取り上げられている実作を読んでいる方がより楽しめるとは思いますが、読んでいなくても、ちゃんと小説の内容やその創作過程が分かるように書かれているので、単独で読んでも充分楽しめる本です。小説技法の参考書というよりは、作家の頭の中を覗き見る、という意味で、とても面白い本だと思います。




ジョーン・エイキン『子どもの本の書きかた』(猪熊葉子訳 晶文社)

 児童文学・ファンタジーの名手エイキンが、子ども向けの本の創作について語った本です。タイトルに「書き方」とはあるものの、具体的な小説技術についての本というわけではありません。子ども向けの本を書く際の心得や、児童文学とは何なのか、といった、エイキンの児童文学観を語ったエッセイといった感じの本になっています。
 子どもはどんなものを面白がるのか? 本のどんな部分に興味を示すのか? といったところで、子どもの視点からの本の面白さについて語っているところが一番の特徴でしょうか。
 型通りの登場人物ではいけないとか、情報の説明のための「つなぎ部分」はいらないとか、フラッシュバックや長い独白も良くないなど、子どもの本の創作について「やってはいけないこと」と「やった方がいいこと」がいろいろと紹介されていきます。
 大人と違って、子どもの場合、その子の「初めての本」になる可能性がある以上、気を付けなければいけないし、その意味で大人の小説よりも難しい面がある、という詩的はなるほどという感じでした。
 また技術的な難しさの他にも、実際のマーケティング的な部分の指摘もあります。子どもの本はロングセラーになった場合、大人向け作品よりも長い時代にわたって売れ続ける可能性がある一方、新作を書いても、出版社が積極的に売ってくれることは少ないなど、現実的な困難にも触れています。
 登場人物、アイデア、主題など、物語を構成する様々な要素について、項目を立てて解説する部分もあります。具体的な作家の作品に言及して解説しているので、主張が分かりやすくなっていますね。過去の名作や現代作家の作品が紹介されますが、意外なのは、自作を例に取り上ている部分がほとんどないところでしょうか。そのため、エイキン作品の創作秘話的なものはほとんど出てきません。逆に言うと、エイキン作品を読んだことがなくても、独立して読める本になっています。
 また、子ども向けと一口にいっても、年齢層によって気を付けるべきことは異なるとして、年齢別に傾向と対策を記しているところなどは、このジャンルを知り尽くしたエイキンならではでしょうか。
 創作技法の本というより、児童心理的な視点から書かれた児童文学の入門書といえる本です。創作を志す人でなくても、子ども向けの本・児童文学を読むときのいろいろな気づきの視点を与えてくれるという点で、非常に示唆に富む本ではないかと思います。




井辻朱美『夢の仕掛け 私のファンタジーめぐり』(NTT出版)

 作家・翻訳家でファンタジーに造詣の深い著者が、ファンタジーについて論じた本です。全九章、一章ごとに、それぞれファンタジーに関わる独自のテーマを立て、それについて論じられています。取り扱われているテーマは「枠物語」「死後譚」「多重人格」「人形」「動物とシャーマニズム」「洞窟」「建築」「ゲーム」など。
 タイトルの印象から、ファンタジーの歴史的や作品紹介的な内容を期待する人もいるかと思いますが、そうした要素はほとんどありません。著者の独自の関心に従ってファンタジーというジャンルを構成する「仕掛け」やその「本質」を探っていく…という感じの本でしょうか。そのために立てられたトピックが独自のセレクションで、他のファンタジーに関する評論やエッセイではあまり見ないところはユニークですね。 個人的には、「枠物語」と「死後譚」について語られらた部分を面白く読みました。
 同著者のファンタジー論集は以前に『ファンタジーの森から』を読んだことがあります。こちらも独自のトピックで語られた短い論が集められており、面白く読みました。正直、日本で書かれたファンタジー評論で、井辻さんの本ほど説得力のある本は読んだことがありません。他にもファンタジー系の評論書がいくつかあるようですので、これらもいずれ読んでみたいところです。




村山早紀『100年後も読み継がれる 児童文学の書き方』(立東舎)

 児童文学作家としても知られる著者が、児童文学の書き方について語った入門書です。実際の技術論よりも、子どもの本とは何なのか、どういう風に書くべきなのか、どう取り組むべきなのか、といった、このジャンル特有の「姿勢」について多くを語った本になっています。「ただ作家になりたい」「お金を稼ぎたい」人にとって、児童文学はあえて選ぶジャンルではないのではないか、とも。
 作家の収入、印税、新人賞やデビューに関してもかなりシビアな話がされています。実際、著者が作家として認識されるまでも10年以上かかっていて、作家と言う職業に対して、安易に夢を煽る形になっていないところが特色でしょうか。その一方、自分にとって作家は転職であり、楽しい仕事であると語るなど作家と言う職業に対してバランスよく触れられているところに好感が持てますね。
 技術的なところはあまり触れられていないとは書きましたが、付録として実作「トロイメライ」が掲載されており、こちらは技術的にも非常に参考になります。
 小説の添削の形で、ところどころに著者の注釈が入っており、この文章はこういう意図で入れている、こういう意味がある、などと指摘されており、読むとなるほど、という部分が多数です。
 個人的に共感を覚えたのは、執筆環境周りの話でしょうか。原稿用紙から、ワープロ、パソコン、ポメラなど、機械技術の進歩に従って、執筆の環境も変わってきたというところ。
 あと、創作においては一度書き上げた作品にこだわらず、どんどん新しい作品を作るべき、との指摘もなるほどと思いました。
 創作に関してさまざまな話題も取り上げられており、創作をされていない、純粋な読者の方でも面白く読める本だと思います。




吉田悠軌『現代怪談考』(晶文社)

 現代の怪談について考察した論考です。現代怪談に頻繁に現れる、カシマ、口裂け女、八尺様などの女性の怪人。彼女たちの共通の要素として浮かび上がってくるのが「赤い女」であり、「子殺しの母」「殺された子供」のイメージ。そこから導き出される現代の最も恐ろしい怪談とは『「子殺し」怪談』なのではないか、というコンセプトで書かれています。
 怪談の伝播の過程や、古典文献にそのルーツを当たるなど、かなり本格的な調査がなされており「研究書」に近い体裁の本になっています。
 直接的には結びつきがないと思っていた有名な怪談や伝説が『「子殺し」怪談』の文脈で読み解かれていくのは、読んでいてなるほどという感じです。
 「現代」の怪談を謳っているだけあり、ごく近年に生まれたネット怪談についても、多く触れられているのは興味深いところです。ただ、それらのネット怪談にも、萌芽となる噂や伝承などがあることが示されるあたりも面白いですね。
 メインは『「子殺し」怪談』についての論考なのですが、合間に現代怪談のトピックということで、コラム「現代怪談の最前線」が挟まれています。こちらのコラムでは、それぞれ「歩く死体」「牛の首」「人面犬」「岐阜ポルターガイスト団地」「樹海村」がテーマとして扱われています。
 個人的に面白く読んだのは、山小屋で死んだ相棒の死体が何度も小屋に戻ってきてしまうという怪談「歩く死体」について語った「歩く死体を追いかけろ!」の章です。夢枕獏「何度も雪の中に埋めた死体の話」『世にも奇妙な物語』の一エピソード「歩く死体」、S・H・アダムズ「テーブルを前にした死骸」など、類似テーマの作品が紹介されるほか、このテーマの意外な本質について考察されていきます。テクノロジーの発展が、この都市伝説の普及に一役買ったのではないか…という指摘にも頷けるところがありますね。




近藤健児『絶版文庫万華鏡』(青弓社)

 戦前から現代まで、絶版になった文庫本タイトルを紹介したガイドブックです。本単体だけでなく、それが属するシリーズや作家についての情報、関連書への言及、翻訳書の場合は他の文庫の邦訳情報などもあります。
 また、著者の私的な回想や本に関する思い出などが挟まれるのも楽しいです。一冊一冊に付けられた注の情報量も膨大で、資料としても役に立ちますね。
 商業出版の文庫だけでなく、盛林堂ミステリアス文庫、イタリアSF文庫といった同人出版のレーベルについても紹介するなど、文庫というメディアを全体的に捕らえた好著だと思います。
 ダンセイニ卿『賢女の呪い』の項の注で拙ブログ「奇妙な世界の片隅で」、レルネット=ホレーニア『白羊宮の火星』の項の注で拙著『海外怪奇幻想小説ブックガイド』にも言及いただいていました。ありがとうございます。




瀬戸川猛資・松坂健『二人がかりで死体をどうぞ-瀬戸川・松坂ミステリ時評集』(盛林堂ミステリアス文庫)

 1970年代のミステリマガジンに掲載されたミステリ時評集です。瀬戸川猛資と松坂健、それぞれの書評のほか、ミステリ識者たちによるエッセイも収録されています。
 瀬戸川猛資と松坂健、どちらの書評も面白く読めますね。瀬戸川猛資の方はダメなものはダメ、というその歯切れの良さ、松坂健の方は文章の派手さはない代わりに、広い識見の感じられる落ち着いた語り口が魅力です。
 特に松坂健パートでは、怪奇幻想系の作品が多く取り上げられているのも個人的には嬉しいところです。例えば、フレッド・M・スチュアート『悪魔のワルツ』、スタージョン『きみの血を』、ラモナ・スチュアート『デラニーの悪霊』、シャーリイ・ジャクスン『山荘綺談』など。
 本邦では先駆的なラヴクラフトの作品集『暗黒の秘儀』(創土社)に関しても、多目のページを割いて取り上げています。創土社の本に関しては、一言触れるのみですが、『ダンセイニ幻想小説集』も取り上げられていますね。
 もちろん本題のミステリ評も面白く、ブックガイドとしても有用な本になっています。



福井県立図書館編『100万回死んだねこ 覚え違いタイトル集』(講談社)

 「レファレンス」として、図書館利用者から問い合わせを受けた際、勘違い・間違って覚えていた、覚え違いタイトルの事例を集めた楽しい本です。
 単純な言葉間違いに始まり、作家名や表現がごっちゃになったもの、真逆に覚えてしまっているもの、また、曖昧なあらすじとして覚えているものなど、そのパターンは様々。よくこの情報からタイトルを探し当てられたな、と驚くような事例もありますね。
 面白かったものからいくつかご紹介しておきます。

恩田陸の『なんとかのカーニバル』→恩田陸『夜のピクニック』
『蚊にピアス』『蛇にピアス』
『トコトコ公太郎』『とっとこハム太郎』
『摂氏451度』『華氏451度』
カズキ・イシダ『わたしを探さないで』→カズオ・イシグロ『わたしを離さないで』
伊坂幸太郎『あと全部ホリデイ』『残り全部バケーション』
フォカッチャ『バカロマン』→ボッカッチョ『デカメロン』
『そのへんの石』『路傍の石』
『ストラディバリウスはこう言った』『ツァラトゥストラはこう言った』
『昔からあるハムスターみたいな本』『ハムレット』
『ハリー・ポッターが書いたうさぎの本』『ビアトリクス・ポターの『ピーターラビットのおはなし』』
『男の子の名前で『なんとかのカバン』『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』

 『ハムレット』とか『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』に関しては、これでよく分かったなとびっくりしますね。
 間違ったタイトルを見ていると、その間違い方にも特徴があって、人間の記憶や連想について考えさせるという意味でも、面白い本になってますね。
 現在のコンピュータ検索では、「てにおは」が間違っているだけでもヒットは難しいそうですが、この本に挙げられているような例ではますます難しく、人間による「レファレンス」のすごさと有用性についても再考を促してくれます。


テーマ:海外小説・翻訳本 - ジャンル:小説・文学

全天候型コンパクト「プロスタッフ 7S」、窒素ガス充填の本格防水仕様の倍率8倍の双眼鏡 Nikon ニコン PROSTAFF 7S 8x30
知りたくない秘密  ヒュー・ロフティング『ささやき貝の秘密』

 ヒュー・ロフティングの長篇『ささやき貝の秘密』(山下明生訳 岩波少年文庫)は、自分について離れた場所で話されていることを聞くことができる、魔法の道具<ささやき貝>をめぐるファンタジー作品です。

 父親がお金に困っていることを知ったジャイルズとアンの双子のきょうだいは、魔女と噂されるリンゴばあさんのアグネスの家を訪れます。彼女が海の中から取り出したのは、魔法の力をもつ<ささやき貝>でした。
 その貝を耳に当てると、遠くで他の人間が自分について秘かに話していることが聞こえるのです。貝をもっとも必要とする人にとどければ、莫大な財産が手に入るということを聞かされたジャイルズとアンは、様々な人間に<ささやき貝>を預けて様子を見ることになりますが…。

 自分についての秘密の話を聞きとることのできる、魔法の<ささやき貝>をめぐるファンタジー長篇です。
 大きく二部に分かれていて、一部では自分の家の窮状を救おうと、きょうだいが奔走することになります。主人公は双子とはいえど、アンが活躍するのはほぼ序盤だけで、もっぱらジャイルズが全篇にわたって活躍することになります。
 正直だったり清貧だと思われる人物に、貝を預けるものの、ことごとく突っぱねられてしまう…というあたりはシニカルで面白いですね。
 結局、自分たちを救えるのは若い国王しかいないと見定めたジャイルズが王に請願するのですが、彼の行動が結果的に王を救うことになります。<ささやき貝>を使って陰謀を未然に防ぐなど、動きのあるパートになっています。

 二部では、一部から九年後、王の片腕として成長したジャイルズの活躍が描かれますが、王の婚約者となった美しい令嬢バーバラに恋をしてしまったジャイルズが、王との友情と恋愛感情の板挟みになってしまう…という恋愛色の強いパートになっています。

 <ささやき貝>は、自分のいない場所で自分について秘かに話されているのが聞こえる道具です。良いことを聞くこともありますが、もっぱら陰口や文句などを聞かされることになり、大体の人間は少し聞いただけで嫌になってしまうようです。
 陰謀を未然に防げたことで、貝を重宝するようになる王も、自らは聞きたくないという始末。人間不信になってしまうような道具で、その使用は諸刃の剣なのです。その点面白いのが、王の叔母サフロニア姫。自らを美しいと思っている醜い女性で、自分を賛美する声を聞きたいと貝を利用することになります。しかし耳が遠いため、自分についての陰口を皆賛美の言葉だと思い込んでしまう、というのも面白いです。
 自分についての「秘密」を知ることは幸福なことなのか? というテーマも隠れているようですね。

 <ささやき貝>を授けてくれる魔女アグネスは、色々とジャイルズたちを助けてくれる存在なのですが、ふと姿を消してしまったりと神秘的な人物。未来についても様々なことを見通しているかのような節も見られます。彼女の「使い魔」らしき猫たちも、ミステリアスな魅力を放っています。

 魔法、陰謀、恋、冒険…。様々な要素の入り乱れた楽しいファンタジー作品になっています。舞台となるのは中世ヨーロッパ風の世界なのですが、実在のものではなく作者の架空の国のようですね。
 第一部で、ジャイルズの信頼する主君となった国王と、二部では恋のライバルになってしまうわけですが、国王もまた心根のまっすぐな人物であるため、どろどろとしたお話にはなりません。徹頭徹尾、爽快で気持ちの良いお話で、これだけ屈託のない物語はそうそうないのではないでしょうか。


テーマ:海外小説・翻訳本 - ジャンル:小説・文学

BMW R nineT フェンダーレス ナンバープレートマウント LEDテール ウインカー R NINE T R9T ピュア アーバン レーサー スクランブラー
シュールな物語  アンリ・ミショー『プリュームという男』

 アンリ・ミショー『プリュームという男』(小海永二訳 国文社)は、主人公の男性プリュームが遭遇する異様な出来事を描いた、シュールな幻想散文詩の連作です。

 プリュームという男が遭遇する出来事が、幻想的に語られていく連作作品です。彼が出会うのは超自然的な出来事のこともあれば、現実的な出来事のこともあります。ただ「現実的」とはいっても「現実には可能」というだけで、異様な出来事には変わりありません。

 強烈な眠気に囚われたプリュームが目を覚ますたびに異様な出来事が起こるという「おとなしい男」、メニューにない品物を頼んでしまったことから事態がエスカレートする「レストランのプリューム」、謁見した女王がプリュームを誘惑するという「女王の謁見の間で」、死んだブルガリア人たちの死体と同じ車室で過ごすことになるという「ブルガリア人の夜」、指を怪我したプリュームが医者で指を切断することになる「プリュームは指に痛みを覚えた」、次々と引っ張った人間の首が抜けてしまうという「首の引き抜き」、間違えて天井に足をついてしまったプリュームを描くナンセンスな「天井のプリューム」などが面白く読めますね。

 全篇が幻想的な散文詩のような作品もあれば、最後まで現実の範囲内で収まる作品もありますが、共通するのは不条理な味わいです。次々と引っ張った人間の首が抜けていく「首の引き抜き」なんて、完全に悪夢のようですね。

 一番印象に残るのは巻頭の一篇「おとなしい男」でしょうか。
 プリュームが目を覚ますと家の壁がありませんでした。蟻に食われたと思い、また眠り込むと、今度は妻に揺り動かされて目を覚まします。
 なんと家全体が盗まれてしまったというのです。自分たちの元に向かってくる列車の音を聞きながらも、また眠り込んで目を覚ますと、そばに妻の体の切れはしが転がっています。目の前には裁判官がいることに気が付きますが…。
 眠り込むたびに、次々と思いもかけない出来事が続いていくという不条理極まりない作品です。そんな出来事が続きながらも、ひたすら眠気に囚われ眠り続ける男の姿も異様なのですが、そこに妙なユーモアがあるのも面白いところです。
 世界が次々と変容していくような…、ボルヘスやダンセイニのある種の作品を思わせるような魅力がありますね。

 併録の「Aの肖像」は、著者の詩的自伝ということですが、抽象的・難解な文章となっていて、意味を読み取るのは難しい感じです。こちらはともかく、表題作の「プリュームという男」はとても面白い作品なので、一読をお勧めしたいところです。


テーマ:海外小説・翻訳本 - ジャンル:小説・文学

吉田カバン PORTER ポーター 日本 バッグ 鞄 財布 ビジネス カジュアル ギフト 吉田カバン YOSHIDA Co. ポーター PORTER コラボレーション OLIVER PEOPLES オリバーピープルズ サングラス スリーブ 全5色 専用化粧箱・メガネクロス 付属 日本製 386-07799
5月の気になる新刊
5月10日刊 サマンサ・ダウニング『とむらい家族旅行』(唐木田みゆき訳 ハヤカワ・ミステリ文庫 予価1320円)
5月18日刊 フランシス・ハーディング『嘘の木』(児玉敦子訳 創元推理文庫 予価1320円)
5月23日刊 鹿島茂『稀書探訪』(平凡社 予価4400円)
5月26日刊 フリードリヒ・ド・ラ・モット・フケー『魔法の指輪 ある騎士物語 上・下』(池中愛海、鈴木優、和泉雅人訳 幻戯書房 予価3960円/5280円)
5月26日刊 チャック・ウェンディグ『疫神記 上・下』(茂木健訳 竹書房文庫 予価各1848円)
5月26日刊 ポール・バーバー『ヴァンパイアと屍体 死と埋葬のフォークロア 新装版』(野村美紀子訳 工作舎 予価3520円)
5月27日刊 フリオ・リャマサーレス『リャマサーレス短篇集』(木村榮一訳 河出書房新社 予価3190円)
5月31日刊 夏来健次、平戸懐古編訳『吸血鬼ラスヴァン 英米古典吸血鬼小説傑作集』(仮題)(東京創元社 予価3300円)
5月31日刊 フィン・ベル『壊れた世界で彼は』(安達眞弓訳 創元推理文庫 予価1144円)
5月31日刊 サラ・ピンスカー『いずれすべては海の中に』(市田泉訳 竹書房文庫 予価1540円)


 『魔法の指輪 ある騎士物語』は、『ウンディーネ』で知られるドイツ・ロマン派の作家フリードリヒ・ド・ラ・モット・フケーの冒険ファンタジー小説とのこと。これは気になりますね。

 ポール・バーバー『ヴァンパイアと屍体 死と埋葬のフォークロア 新装版』は、吸血鬼について科学的に探求したノンフィクション作品。書店によっては、以前の版の在庫を置いてあるところもあるようですが、新装版の刊行は慶賀したいところです。

 夏来健次、平戸懐古編訳『吸血鬼ラスヴァン 英米古典吸血鬼小説傑作集』(仮題)は英米の吸血鬼小説を集めたアンソロジーなのですが、その中でもブラム・ストーカー『吸血鬼ドラキュラ』に先駆けた古典的な作品を集めたというユニークなアンソロジーです。 10篇を収録。有名な<ペニー・ドレッドフル>作品『吸血鬼ヴァーニー』の抄訳も収録とのこと。
 
日本未発売 セール品 海外ブランドの靴・スニーカー・バッグ・子供服・鞄・水着など取り扱い多数!プレゼントやお祝いにも 送料無料 Madewell レディース 女性用 バッグ 鞄 バックパック リュック The Large Transport Camera Bag: Embossed Edition - Burnished Caramel

プロフィール

Author:kazuou
男性。本好き、短篇好き、異色作家好き、怪奇小説好き。
ブログでは主に翻訳小説を紹介していますが、たまに映像作品をとりあげることもあります。twitterアカウントは@kimyonasekaiです。
怪奇幻想小説専門の読書会「怪奇幻想読書倶楽部」主宰。twitter上の怪奇幻想ジャンルのファンクラブ「 #日本怪奇幻想読者クラブ 」主宰。
『ミステリーズ!vol.96』(東京創元社)に怪奇小説の翻訳概況を書きました。
同人誌『海外怪奇幻想小説アンソロジーガイド』『物語をめぐる物語ブックガイド』『迷宮と建築幻想ブックガイド』『イーディス・ネズビット・ブックガイド』『夢と眠りの物語ブックガイド』『夢と眠りの物語ブックガイド 増補版』『奇妙な味の物語ブックガイド』『海外怪奇幻想小説ブックガイド1・2』『謎の物語ブックガイド』を刊行。「海外怪奇幻想作家マトリクス・クリアファイル」も作成しました。



最近の記事



最近のコメント



最近のトラックバック



月別アーカイブ



カテゴリー



メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:



ブログ内検索



RSSフィード



リンク

このブログをリンクに追加する